heyhey8923のブログ

完全ど素人が若さと勢いだけで挑む登山記録

【北アルプス】鹿島槍ヶ岳、五竜岳縦走〜紅葉と岩稜を巡る旅〜


就職活動を終えた大学生なんて、自由で、遊んでばかりなどと思っていませんか。


そうです、私もそう思っていました。


しかし、現実は就職活動のため遅れていた研究と卒論に勤しむ日々。


休日は資金集めのアルバイトとなかなか息のつけない日々。


大学生もなかなか苦労するもんなんです。


とこの辺りで、ブログ更新が遅れた言い訳は止めておきます。


2018年10月4日〜5日で鹿島槍ヶ岳、五竜岳に行ってきました。
後立山連峰の雄と称される鹿島槍ヶ岳、
急峻な岩稜地帯である八峰キレット、
そして雄大な山容を誇る名峰五竜岳。


色づく木々と天候に恵まれた一方、
我々の旅は、相も変わらず、波乱とともに幕を開けるのであった。


扇沢、そして登山口へ

京都から夜行バスに揺られること約7時間。

早朝6時に、旅の始まりの地、扇沢に着きました。


扇沢はかの有名な立山・黒部アルペンルートの起点にもなっており、

平日の、かつ早朝から列ができていました。


しかし、我々は先を急がねばなりません。

朝食もそこそこに、準備を整え歩を進めねばなりません。


その理由は、ひとえに今回の山行を計画した私の下調べ不足にありました。


本来、我々は

・鹿島槍ヶ岳〜八峰キレット〜五竜岳が急峻な岩稜地帯であること

・鹿島槍ヶ岳〜八峰キレット〜五竜岳間に、テント場が存在しないこと

以上の理由でテント泊を断念し、八峰キレットに位置するキレット小屋に宿泊することを予定していました。


しかし、私は集合地点である京都駅で山行を供にするリーダー氏から衝撃の事実を耳にします。


「これ、キレット小屋9月いっぱいで閉まってるんだけど、どうするつもり?笑」


えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇーーーーーーーーーーー!!


そこで、我々に残されたのは以下の2つの選択肢。

・扇沢から鹿島槍ヶ岳にピストン。

・当初の行程を強行採用。(初日で五竜山荘まで行く必要がある、コースタイム約15時間)


恐らく、賢明な登山者なら迷うことなく前者を選択することでしょう。


しかし、そこは自他供に認める意識低い系登山者。


「そんなの、行けるでしょ。巻ける巻ける。」


ということで、登山口に急ぐのでした。



6時40分 柏原新道登山口に着きました。

ここから、種池山荘まで、ひたすら樹林帯のなかを登り続けます。


10月なのに、歩き出すと暑い、暑すぎる。


標高の低いところでも紅葉が始まっていました。

上の方は見頃であると信じて、

その景色をモチベーションにひたすら登っていきます。


水平歩道もあります。


8時58分 種池山荘 着

コースタイムを90分程巻くことができました。


ただ、鹿島槍ヶ岳以降の岩稜地帯では、急ぐことは致命的な事故に繋がる恐れがあるので、まだまだ油断はできません。


雲が幻想的な雰囲気を作り出しています。


ハリウッドのレッドカーペットのような。


山荘の前で少しの休息です。

オーバーペース気味に急登を駆け上がってきたので、

揃ってややばて気味です。


鉢ノ木岳方面の稜線もすっかり色づいていました。


爺ヶ岳までは、緩やかな稜線を登っていきます。


こんな道がどこまでも続けばどんなに幸せなことだろう。


ライチョウ達も歓迎してくれました。

穂高縦走以来のライチョウにテンションも上がります。


群れで見たのは初めてだったので、思わず大きな声を上げてしまいました。


振り返れば、色づく木々達のなかに、より鮮やかな色をした種池山荘が見えました。


後ろには、剱岳が聳え、人を寄せ付けない、圧倒的な存在感を誇っていました。


「来年こそは登りたいなあ。」

恒例のセリフを口に出し、その雄大な山容にしばらくの間見惚れていました。


まだまだ、ゆっくりと眺めていたかったのですが、

そうするわけもいかず、

後ろ髪を引かれつつも、先を急ぎます。


爺ヶ岳中峰 登頂

爺ヶ岳は北峰、中峰、南峰で構成されていますが、

時間と体力の兼ね合いで、最も標高の高い中峰だけでいいっしょ。と。


当たり前のように北峰をスルーするPei氏。


tukushi.

無為な一枚。


冷池山荘が見えました。


鹿島槍ヶ岳の尾根に雲が溜まっています。


「頼むから崩れないでくれよ。」


こういう時だけ神様を信仰する都合の良い奴らです。


10時33分 冷池山荘 着


コースタイムも順調で、何のトラブルもなくここまで来れました。


しかし、本番はこれから。


日が暮れるまでに、鹿島槍ヶ岳、八峰キレットという難所を抜け、五竜岳をも越えていかなければなりません。


それでは、波乱の後編に続く。